堤先生の食育コラム 堤先生の食育コラム

子どもの食に詳しい相模女子大学の堤先生に、子どもたちの食事について聞いてみました!
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おかずだけ食べて白ご飯を
残してしまうことも。
ご飯をよく食べてもらうには
どうしたらいいですか?
おかずだけ食べて白ご飯を
残してしまうことも。
ご飯をよく食べてもらうには
どうしたらいいですか?


「子ども商品開発部」にお子さまのお食事についてこんなお悩みが寄せられました。
このような状況のお子さまに対して、おかずも
ご飯もバランスよく食べられるようになる方法を堤先生にアドバイスいただきました。
「子ども商品開発部」にお子さまのお食事についてこんなお悩みが寄せられました。
このような状況のお子さまに対して、おかずも
ご飯もバランスよく食べられるようになる方法を堤先生にアドバイスいただきました。

  • 食事のリズムを整える

 食事時間が空腹で迎えられない状況では、好きなおかずを先に食べると、お腹がいっぱいになってご飯が食べられなくなることがあります。規則正しい食事の時間を設けたり、次の食事に影響しない量の間食(おやつ)の時間を必要に応じて設けたりすることで、ご飯を食べる食欲が湧くようになることがあります。

  • おかずとご飯のバランスを考える

 おかずが多すぎるとおかずだけでお腹がいっぱいになってしまい、ご飯が進まないことがあります。そこで、おかずは適量を食卓に出すようにしましょう。

  • ご飯の味を工夫する

 混ぜご飯や炊き込みご飯にすることで、味に変化がつくと、おかず感覚で食べるようになることもあります。また、子どもの好きなキャラクターの絵柄がついた個包装のふりかけを数種類用意して、「今日はどれにする?」と子どもに選ぶ楽しみと自分でご飯に振りかける楽しみを与えることも一つの方法です。なお、多量のふりかけがご飯にかからないように、ふりかけの袋をこどもが開ける楽しみを体験させた後は、低年齢のお子さんの場合には、大人がふりかけを小皿に適量出して、子どもに親指・人差し指・中指でつまんでパラパラ振りかけてもらうことも、子どもには楽しい体験となります。

  • おにぎりにして食べやすくしたり、子どもと一緒におにぎりづくりをする。

 俵型、球形、三角形といろいろな形のおにぎりを作ったり、中に入れる具を数種類用意して味の異なるおにぎりを作ったりして、子どもに「どのおにぎりを食べる?」と選ぶ楽しさを与えることもご飯を食べる工夫としてお勧めです。
 また、ラップの上にご飯を置き、上記のように小皿に出したふりかけを子どもがパラパラとご飯にかけて、それを子どもが好きな形ににぎればラップおにぎりができます。自分で好きなふりかけを選び、好きな形に握ったおにぎりなら、食べる意欲も増すのではないでしょうか。

お子さんの情況に合わせて、これらの工夫をすることに加えて、ご家族やお友だちと一緒に楽しく食事をすると、食欲が増し、ご飯も自然と食べられるようになることでしょう。

肩書・プロフィール
堤先生
相模女子大学 栄養科学部健康栄養学科 特任教授
◎日本女子大学家政学部食物学科卒業、同大学大学院家政学研究科修士課程修了。
◎東京大学大学院医学系研究科保健学専門課程修士・博士課程修了。
◎保健学博士、管理栄養士。青葉学園短期大学専任講師・助教授。
◎日本子ども家庭総合研究所母子保健研究部栄養担当部長。
◎相模女子大学栄養科学部健康栄養学科教授を経て、2024年4月より現職。

 専門は母子栄養学、保健栄養学。「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版)策定委員。