堤先生の食育コラム 堤先生の食育コラム

子どもの食に詳しい相模女子大学の堤先生に、子どもたちの食事について聞いてみました!
9

季節の変わり目は、体調を崩して
しまうことも…
熱があるとき、体調の悪い子どもに食べてもらうには?
季節の変わり目は、体調を崩してしまうことも…
熱があるとき、体調の悪い子どもに食べてもらうには?

季節の変わり目は、急な温度変化により自律神経が乱れがちに。
お子さまが体調不良になった経験はありませんか?
そんな時、何を食べさせたら良いか迷いますよね。
今回は、体調不良の時の子どもの食事について
堤先生にアドバイスをいただきました。
季節の変わり目は、急な温度変化により自律神経が乱れがちに。
お子さまが体調不良になった経験はありませんか?
そんな時、何を食べさせたら良いか迷いますよね。
今回は、体調不良の時の子どもの食事について堤先生にアドバイスをいただきました。

Q1 熱があるとき、体調の悪い子どもに食べてもらうには、どのような食事にすればいいですか?
水分補給はこまめに
熱があるときに注意したいのは脱水です。湯冷ましや麦茶など子どもが飲めるものを与えましょう。食欲がなくて、食事がほとんど摂れない場合には、幼児用のイオン飲料や経口補水液など、水分に加えて塩分や糖分なども摂取できる飲み物が適しています。
無理に食べさせなくても大丈夫
発熱すると体力を消耗するので、栄養のことが気になりますね。しかし、体調が優れずに食欲がない時もあります。その場合には水分補給はしますが、無理に食べさせる必要はありません。
消化がよいものを食べさせる
発熱により胃腸の働きが弱っているので、できるだけ胃腸に負担がかからない消化がよいものを選んで与えます。例えば、おかゆ、おにぎり、うどん、みそ汁や野菜スープなどです。 また、たんぱく質を含んでいる卵や豆腐なども体力の回復に役立つので、それらが食べられるときには与えるとよいでしょう。バナナ、プリン、アイスクリームなども食べやすく、エネルギーの補給に役立つ食品ですので、食欲のない時に与えてもよいですが、熱が下がって体調も回復し、食欲も出てきたら、それらの食品を頻回に与えることは避け、おやつやデザートの位置づけにします。
Q2 熱があるときに避けたほうがいい食べ物は何ですか?
ラーメン、焼きそば、フライドポテト、ハンバーグなどは、脂質が多く、消化に時間がかかり、胃腸に負担になります。そこで、普段子どもが好きでよく食べていてもそれらの食品は避けましょう。
肩書・プロフィール
堤先生
相模女子大学 栄養科学部健康栄養学科 特任教授
◎日本女子大学家政学部食物学科卒業、同大学大学院家政学研究科修士課程修了。
◎東京大学大学院医学系研究科保健学専門課程修士・博士課程修了。
◎保健学博士、管理栄養士。青葉学園短期大学専任講師・助教授。
◎日本子ども家庭総合研究所母子保健研究部栄養担当部長。
◎相模女子大学栄養科学部健康栄養学科教授を経て、2024年4月より現職。

 専門は母子栄養学、保健栄養学。「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改定版)策定委員。